タイヤが盗まれた
防犯カメラの確認の為、お客さんから呼び出しがかかった。
家の前に駐車していた車のタイヤが無くなってるから見に来て欲しいとの事。
行ってみると、車がまるで幼稚園の子供が積み木を積んだかのような姿になっていた。
車は、雑に詰まれたブロックや、その辺の石の上に乗っかり、今にも崩れそうな格好だった。タイヤが4本とも盗まれていたのだ。
朝起きて家の前に駐車している車に乗り込もうと思ったら、タイヤが無い事に気が付いたそうです。
犯人がカメラに映ってるかもしれないという事で僕が呼び出されたわけです。
以前、警察の方に防犯カメラチェックしてもらった際にデータを誤って消された経験があったので、今回はデータをコピーしておきたいという事でした。
住宅街でも泥棒は入ってくる
お客さんの住んでる所は、田舎の中では栄えてる方だとおもう。決して山の中の掘っ建て小屋では無い。
近くにスーパーが有り、少し歩けば大通りに出られる。少し前に住宅が建ち始めて、今ではモダンな建物が立ち並ぶ小洒落た住宅街になってる。
近所には小学生に見えなくも無い子供がベーゴマみたいなオモチャで遊んでるし、犬を散歩して歩いている人もいる。
常に誰かしら歩いているよう地域だ。
ブロックで車体を上げるとボコボコになる
当たり前の話だけれど、石を使って車体を上げてはいけない。なぜなら傷つくからだ。
一瞬見たときに車が宙に浮いているかのようだった。石で車体が支えられて斜めになっていた。当然石の当たってる部分はベコベコになってるし、キズも目立つ。
最初見た時の衝撃があまりにも強く、僕は言葉を失ってしまった。
お客さんも、まさか家の前に停めている車の、しかも「タイヤ」を盗まれるなんて思っても見なかったので、僕を呼んだそうです。
他人に見てもらわないと、現実と受け止められない。それくらいにショッキングな出来事だと思う。
文字で伝わっているか、わからないのだけれども現場はどこにでもある住宅街で、空き家も無く、住んでいる住人が道を歩く、道路に面した家の前。というか、敷地内なので、窓から見える場所に駐車してあった車。
何が信じられないって、そんな人目に触れるような場所でタイヤを外して持ち去られたって所ですよ。
手慣れた手口
タイヤを盗むのも、相当慣れている人間だと思う。
タイヤを盗んでいくには、一度ジャッキを使って車体を持ち上げて、シャーシの間にブロックを挟み、工具を使ってタイヤを外してっていうのを4回繰り返して、さらに外したタイヤを車に積んで逃げたわけですよね。
どう考えても、プロの犯行だと思う。警察が言うには、最近増えているタイヤの泥棒らしい
タイヤ交換の時期を狙って新しいタイヤを丸ごと盗んで行く奴らが居ると知った。
保険はタイヤに使えるのか
後から聞いた話だが、盗まれたタイヤは保険の対象になるらしい、が!
ただし、保険の等級は落ちるのが曲者だ。
年間で毎年タイヤ買えるくらい保険料が上がる。
マジでどうかしてると思う。
泣きっ面にハチとは正にこの事。
保険を使うと、後々お金が余計にかかってしまうから、使わない方がお得になって居るのだ。
保険会社も多発してる窃盗事件に巻き込まれて大変なんだろうけど、お客さんの立場になってみれば、「あんた、人の心あるのかい?」ですよ。
人情があるだろうに。
倉庫のタイヤは保険外
あくまでも、保険の対象は車に付いているタイヤだけ。
スタッドレスに履き替えてたので、倉庫に入ってたノーマルタイヤは、盗まれ損なのだ。付属する物は保険適用するけど、履いてないタイヤは保険外。
この辺何とかならんのだろうか?
タイヤを盗む人間
窃盗犯はタイヤばっかり盗んでどうするのだろうか?
タイヤのホイールに使われているアルミが金属として価値があるとか、純正のホイールが高く売れるとか、タイヤそのものの価値があって高いタイヤだけを盗んでいるのだろうか?
盗んだ人間にしか解らない事だけれども、一つ言えるのは車はタイヤが無いと走れないんですよね。
とても迷惑をかけている行為なので、善意が少しでもあるなら止めていただきたい。
防犯カメラはあくまで抑止力
どんなに防犯カメラをつけても、カメラの死角に入られたり、カメラ自体を壊されてしまったら、犯人は映りません。
防犯カメラはあくまでも犯罪をさせない為の抑止力でしかないです。
犯罪をされてしまったら、犯人を捕まえたいと思うのが普通の感覚だと思います。しかし、犯罪を犯す連中はそれをかいくぐってでも犯行に及びます。
どんなに、防犯カメラの技術や、設置する技術が上がっても、犯罪は無くならないです。
被害に遭わない為には、地域全体で声掛け運動のような、知らない人へ対する注意を全員が意識しなくてはいけないと思います。
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