クリスマスにメルカリで買った中古の3DSを修理した話

クリスマスの飾り付け電気屋の日常

クリスマスイブの前々日に3DSの修理依頼が入った。
本来、おもちゃの修理は受け付けてない。割に合わないからだ。
修理に持ち込む方の心境は、「なるべく安く済ませたい」だと思う。
最低金額を伝えると、大体の方は険しい顔をして帰って行かれる。

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親世代のお財布事情が変わってきている

修理にかかる最低金額は、およ3,000円~5,000に部品代の数百円。
この金額が高いかどうかは人の価値観なので、とやかく言うのは止めておく。
なぜ、「険しい顔」なのか。
最近は猫も杓子もメルカリヤフオク等のサービスを利用している。
大体の「相場観」が大衆の中でも出来上がっているのだ。
「この金額なら、メルカリで買った方が安い」といった事なのだと思う

物を大切に使うのは良い事だと思う

誤解が無いようにしたいのですが、僕はフリマアプリを悪く言うつもりはない
物を大切に扱うのはとても良い事だと思う。むしろフリマアプリに大賛成。
少し話が変わるが以前ニュースで取り上げられた「紛争鉱物問題」をご存じだろうか。
スマホなどの原材料の産出国では労働者に対して強制労働や不法な搾取が行われているそうです。
新製品に買い替えが早まるのは、売る側としては、とても嬉しい。
けれど、物を簡単に捨ててしまうのは、「もったいない」と思ってしまうのです。

修理依頼はクリスマスに用意した中古品だった

修理依頼にきた方のお話を詳しく聞いてみると、メルカリも色々ヒドイなと思った。
ほぼ新品」と書かれていた物をメルカリで購入。
だが届いてみると傷や汚れがあり、充電も上手く出来なかった。
とても新品とは思えない物だったのだ。クリスマスが迫っていた為に途方に暮れていた。
ネット販売の闇の部分を見てしまった気がする。

メルカリで買った商品はノークレーム・ノーリターンと書いてあっても返品可能です

年末年始は大体休み

年末年始はどこもかしこも、休みに入る。
返品したくても返品後に新しい物がクリスマス前に届く保証はない。
というか、持ち込みが22日だったのでまず無理だったと思う。

修理に出すにしても、メーカーから戻ってくるのに最短でも1週間はかかるだろう
ましてや、年末年始ではエンジニアが休みに入るので年明けになる事も珍しくない。
「ワラをもつかむ」思いで、訪ねてきたことが想像できた。

結局引き受けた

返品するにせよ、新しい物を用意するにせよ、時間が無いのが理解できた。
修理自体は、難しい物ではないので、修理出来る見込みもあったからだ。
それに、どんな理由であれ、子供がクリスマスにプレゼントを貰えないのは悲しいと思う。
僕が子供だったら、「親に愛されてないのでは?」と考えてしまいそうで、なんとかしたかった。

いや本当の所、僕の正直な気持ちは、早く帰ってチキンライス食べたり、七面鳥とか食べたかったんだ。でも冷静に考えたらチキンライスも七面鳥も用意してなかった。カッコつけてゴメン。
やりなさいよ。とサンタさんに言われたんだと思う。

修理の内容はこちら。意外に苦戦しました。

クリスマスに新品を買ってあげられない事情

僕は修理しながら、色々と考えていた。
クリスマスに新品を買ってあげたいという気持ちは誰しもあると思う。
それでもプレゼントに中古を買う理由って、何だろう?

✔新しい物が手に入らない
✔単純に、プレゼントに回すお金が無い
✔時間的な余裕がない

新しい物が手に入らない

✔限定品だったり製造終了しているような物。
✔品薄で手に入りにくい人気のある物。

これは、しょうがないと思う。
昔のファミコンは駅前に長蛇の列が出来てたのを覚えている。
ドラクエが売り切れで買えなくて、代わりに良くわからないゲーム買って貰って
微妙な気持ちになったことがある。

家庭のあり方が、昔に比べて複雑になった。

色々な事情で片親になり、仕事と育児を両立していかなくては、いけない家庭が増えてきていると思う。
女性も男性も、仕事と育児の両方を一人でやるのは、無理がある。
金銭面だけの問題ではなく、普段の生活を守るために常に時間に追われているはずだ。
正直プレゼントを買いに行く時間も無い。
仕事が終わって、スーパー寄って、託児所に行って、それから家事ですよ。
休みの日でも、家事は休みが無いのだから、体が一つでは足りないのも理解できる。

クリスマスプレゼントにフリマを使ってる人は意外に多かった

ペイペイフリマ

気になって調べてみた。
中古でも良しとする人が20%も居る事に驚きを隠せない
改めてデータで見ると、世の中の価値観が少しづつ変わってきているのを感じる。

納品はクリスマスイブ

色んな事を考えながら、修理していたから、僕はなんだかサンタになれた気がしていた。
納品の時は、どこか誇らしくもあり、たぶん若干気持ち悪いドヤ顔をしてたと思う。
ラッピングまでは出来なかったので、早朝に伺って、庭先でコッソリばれないように渡した。

庭先でバレない様にコッソリ」なんて書くと、とてつもなく怪しい感じがするが、至って健全だ。
依頼者は、とても喜んでくれていた。
僕は誇らしげに、修理の内容を説明して代金を頂戴した。

後日談

今これを書いているのは1月の3日だ。
僕は新年のごあいさつ回りをやっている。
去年お世話になった方、気になっている方へご挨拶に行くのだ。
ほとんどが、留守だったりするので直接会えることは稀。
あの家族の元へも、修理の不具合が無いか確認も兼ねてご挨拶に伺った。
ラッキーなことにお会いする事が出来た。

少年とサンタ

お子さんは、何か熱心に、ノートを書いていた。
何を書いているの?そう聞いた僕に向かって彼は言った。
「switchが欲しいからDS売ったら、いくらになるか調べてるの!」
依頼者と僕は、思わず顔を見合わせて苦笑いしてしまった。
彼は貰ったお年玉を数えて、あといくらあれば買えるかを計算していたのだ。

サンタクロースに夢見ているのは、大人たちの方かもしれない

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